数日後にヘーベルハウスから連絡が来た
前回、ヘーベルハウスから連絡が来たときは、「土地の条件的には3階建てを建てても問題ないエリアだから小人(不動産会社社長)の言いなりになんてなりません。」と伝えていた。
リケ男(っていうか、どんな家建てたっていいじゃん。なんで邪魔してくるの? はぁ??って感じ。)
もやもやしながら過ごしていたら、やっつけヘーベルから連絡が来た。
やっつけヘーベル「こちらの意向をお伝えしたのですが・・・、どうやら召使い(営業担当)の方は法律を守っていればどんな家を建ててもいいと思っているみたいなんですが、小人(社長)だけが反対しているようです。数珠さんには結構頑張ってもらっているんですが・・・。数珠さん的には、当人同士で直接話し合ってもらうのが良いのではないかと言っていたのですが・・・どうでしょうか?」
リケ男「はぁぁ?? 何のために仲介手数料払ってるんですか!お金だけ持ってって面倒になったら逃げるんですか?これだから数珠は嫌いなんだよ!!っていうか、3階建てがダメな理由って何なんですか?」
小人が反対していることは分かったが、なぜ反対しているのかがよくわからなかった。そしてここぞとばかりに数珠への嫌悪感をあらわにするリケ男。
やっつけヘーベル「ああぁぁ・・・、申し訳ありません。ちょっとそこの理由を詳しく聞けていない状況でして・・・。どうやら小人は違約金を払ってでもこの話を無かったことにしたいと言っているようなのですが・・・。一度直接会って、3階建てをダメと言っている理由を聞いてみませんか・・・?・・・それと数珠さんの肩を持つつもりはないんですが、数珠さんも結構頑張ってるんですよ・・・。」
このままではどうやら進まなさそうなので、直接会うしかなさそうだ。
リケ男「それなら条件があります。ヘーベルハウスの展示場で会いましょう。」
ヘーベルハウスの展示場は基本的に3階建て。つまり、小人たちが相手にしているハウスメーカーはこれが標準なんだと思わせるためである。そして、何より小人ハウス何かに行きたくない!!行ったら負けな気がする!!
やっつけヘーベル「ちなみに、もうどうにも交渉が進まなかった場合には、他の土地を探すという事も可能でああるのですが、こちらはどうでしょうか?」
確かにこの土地を諦めて新たな土地に家を建てるのも悪くない。しかも、この場合多額の違約金がもらえて実はラッキーかもしれない。
リケ男「新しい土地を探す件もお願いします。」
やっつけヘーベル「不動産屋さんはどうしましょうか・・・?数珠さんのところでもいいし、他のところでも対応可能ですが・・・。」
ヘーベルハウスでは契約後にアンケートを書かなければならない。そのアンケートに数珠が嫌いなことをたっぷり(1000文字くらい)書いていたので(本来はやっつけヘーベルや電卓店長の事を評価するのにつかわれる・・・)、やっつけヘーベルは気を使って聞いてくれたのだ。
リケ男「あの土地を探し出した能力は評価しているので、とりあえず数珠でもいいです。」
やっつけヘーベル「ありがとうございます!!」
直接対決の日がやってきた
展示場に着くとそこには数珠と小人・召使いがすでにいた。駐車場でリケ子が来るのを待っていたら、やきもきしたやっつけヘーベルが駐車場まで出てきて中の様子を教えてくれた。
やっつけヘーベル「もう先方来ちゃってます。今日はとりあえず3階建てを反対している理由を聞くだけですから、ご安心ください・・・。今回の話し合いは私がリードしますので・・・。」
いつになく緊張気味のやっつけヘーベル。どうやらこういうのには慣れていないようだ。それとも、元ヘーベル従業員だった数珠がいるからやりにくいだけか・・・?
数分後、手に何かをもってリケ子が現れた。
リケ男「なにそれ?」
リケ子「まんじゅう。年寄りってまんじゅう好きでしょ?(偏見)」
そのまんじゅう。こうやって利用するらしい。
リケ子「こんばんはー」
小人「あっ、こんばんは」
リケ子「これ、こないだ出張で行った先の銘菓のまんじゅうです。宜しければ召し上がってくださいっ!!」
小人「あ、ありがとうございます」
小人(この人たち、いい人たちだな。3階建てに反対するのやめるか・・・)
こうやって、反対意見をやめさせるために使うらしい。
やっつけヘーベルに連れられて展示場へ足を踏み入れたリケ男とリケ子。果たしてまんじゅうは効果あるのだろうか。