理想の土地を発見してしまった
値段もそれなり、土地の場所も私たちにピッタリ。その土地を絶対に逃したくない。その土地“が”いい。その思いは日に日に強くなっていった。
レスコハウスのモデルハウスに行った翌日、ヘーベルハウスのさわやか営業マンから電話が入った。
さわやか営業マン「例の土地なんですが、どうやら1件申し込みが入っているみたいなんですよ・・・」
リケ男(そうなの?今日も見てきたけれど、「売地」の看板立っていたよ←信じていない。)
さわやか営業マン「今から土地の申し込みをすると2番手になってしまうんですが・・・」
リケ男「あの土地、結構気に入ってるんですよね・・・ちなみに申し込みする事って可能なんですかね?」
さわやか営業マン「あー難しいですね・・・ヘーベルハウスに決めていただけるのであれば可能ですけど」
リケ男(カッチーンッ。はっ?なんだコイツ??)
リケ男「あ、じゃあいいです(アッサリ)」
そしてさわやか営業マンの本性が現れた。
さわやかなフリ営業マン「お任せ頂ければ、一番手の座を奪い取ることだって可能かもしれません!!!
・・・
ヘーベルハウスの何がいけないんですかああぁぁぁぁぁぁ。」
リケ男「(怒)まだ検討はじめたばかりなので、ヘーベルハウスに決めることはできませんっ!!」
どんな手を使って一番手の座を奪い取るのか、そこに本当に興味があったが、完璧に納得しないまま、ここで決めてしまうわけにはいかない。あの土地に本当に申し込みが入っているのか気になった私たちは、土地を売っている不動産屋にメールで連絡をしてみることにした。
ヘーベルハウスは契約を取るために嘘をついているに違いない・・・。というか、あんなに余裕をかましていたヘーベルハウスだったのに、ここまでの変貌ぶり・・・笑うしかない(あの電話録音すればよかった)。
不動産屋に直接コンタクトした
―――不動産屋からの返事―――
あの土地は本当におすすめです!
購入の申し込みを検討いただいているお客様もいらっしゃいます。
―――――――――――――――
ほーらほら、ヘーベルハウスは嘘をついていた(願望)。
ただすぐに誰かが購入してしまってもおかしくない状況である事には変わりはないようだ。焦った私たちだったが、土地を買いたいと思う事なんて初めての事。インターネットで色々調べてみたところ、土地の購入に当たっては売り主へ「買付証明書」という書類の提出が必要で、それをもって土地の申し込みになるとの事だった。
その申し込みさえしてしまえば、その後に別の誰かがその土地へ申し込みをしたとしても、私たちが1番手であれば、もちろん売り主も納得すればの話ではあるが、購入の権利は私たちとなる。現時点で誰も申し込みをしていないのであれば、ヘーベルハウスの力を借りるまでもなく、私たちが一番手になれる。
もし仮にこのまま土地の契約が成立した場合、必要になるのが手付金。スムーズに締結まで進んだ場合にはすぐに必要になるお金だが、その土地金額の2割以内でないといけない事が宅建業法で定められており、2割であれば少しキツイが、正直なところすぐに用意できない金額ではなかった。
こんな運命を感じる土地ならば、どこのハウスメーカーで建てるのかは未定だが、自分で土地の申し込みをしても良いのではないだろうか。善は急げという事で、不動産屋へ申し込みのための連絡をしようとしたが、土地に関しては何分素人・・・本当にその対応で良いのか自信はない。そんな時、前日に会ったあのオバちゃんの顔を思い出した。
オバちゃんの名刺にあった電話番号にかけるとすぐに出てくれた。最初は突然の電話に驚いていたオバちゃんも、経緯とこれから不動産屋に連絡をしてみようと思っている事を話すと「それで良いと思う」との答えが返ってきた。さらにオバちゃんから出た驚きの発言。
オバちゃん「もしハウスメーカーからも一報が必要だったら、レスコハウスから出せるからまた連絡ください!」
リケ子「・・・今のところだとレスコハウスさんで建てるかは決めていないんですが・・・それでも大丈夫なんですか?」
オバちゃん「どのハウスメーカーで建てるかは今気にしなくていいから!私はね、リケ男さんとリケ子さんが一番好きな土地で、好きな家を建てられる事が大事だと思っているの。だからそのために力になれることだったら、何でもするから言ってくださいね!」
レスコハウスとは前日に出会ったばかりで、レスコハウスの家を建てる事に、そこまで本気になっていなかったというところが正直なところだった。それなのにこんなに力になろうとしているなんて。神様、仏様、そしてオバちゃん・・・涙 それに比べてヘーベルハウスはゴミだな。とりあえずプランだけ考えてもらって、捨て駒にしよう(酷)。
オバちゃんに力をもらったリケ子は、その勢いで地主(不動産屋)に電話をすることにした。
リケ子「XX駅から何分の●●万円の土地が気になっていて・・・申し込みをしたいんです!・・・今日行ってもいいですか?」
地主「あーその土地ですが、実は申し込みが入っていまして・・・」
リケ子「えっ・・・そうなんですか!?!?」
ヘーベルハウスのさわやか営業マンの情報は本当だった・・・。
地主「設計事務所経由で申し込みされているお客様がいまして、土地は大変気に入られているとの事なのですが、そこで建てられる家を気に入るかどうかが問題となっていまして、今日の夜に連絡いただけることになっているんです。」
リケ子「わかりました。どちらの結果になってもいいので連絡ください。」
電話を切るとすぐにオバちゃんへ連絡をした。やはり人気のある土地なのだろうということで、レスコハウスから申し込みをしてもらえる事に。これで二番手になれる。もし一番手のお客さんが断った場合には、私たちに土地を買う権利が移るという事だ。
一番手の人が設計事務所の間取りを気に入りませんように・・・それを祈るばかりだった。